イベントで使って捨てれなかった紙コップでの苗づくり

今年の1月〜3月にかけて。和束では倉庫のなかに家(小屋)を建てていくというふしぎなリノベーションスクールが開催されていました。→詳細はこちらとかで Tsunagiba シェアハウス リノベーションスクール@和束町 | 相楽暮荘

わたしもだいたい参加していたのですが、とってもたのしくて有意義な時間でした。スライド丸のこやビスどめくらいはできるようになったしね!

ただここで毎回使っていた紙コップを、わたしはどうしても捨てられなかったのです。

毎回約20人が参加して、毎回ひとりにつき3個くらい紙コップを使うのです。けっこうな数。。終わるごとに、「持って帰りたい」と言ってもらって帰り、軽く洗って乾かして。
なんとなくぼんやり苗ポットとして使えるよな〜とおもいながら、ずっとためてました。
(こういうときに特に変な目で見られずに、「ええやん〜」と言ってくれるみんなが大好きです)

春が来た!

そして、そうこうしているうちに、あたたかくなり、種まき&苗づくりの時期が来た!

そしてなんのあてもなかったのですが、なんと畑を借していただけることになったので、そうだ、あの紙コップタワーだ!

ひとつひとつ、底に穴をあけていきました。

ふつうの苗ポットよりもかたいので、抜きづらい…かもしれないけど、それはまたそのとき考えよう。

裏山の土をいただく

またさらに続きます。

今度は、苗づくり用の土。庭の土だとにわかにかたく、栄養素的にイマイチな感じがしていたので、近所のかたの裏山の土をいただきました。
この腐葉土がほんとに腐葉土ですばらしい!長年の落ち葉や枝、それを微生物が分解したであろう黒い土。

それを紙コップポットに入れ、種をまきました。

なかなかの達成感。

今回買わずにすんだもの

  • 苗ポット→イベントで捨てられる運命だった紙コップたち
  • 腐葉土→Hさんの裏山の土
  • 苗ポットを入れるカゴ→とりあえずダンボールに入れている

いろんな人のおかげで生きています。いつもありがとうございます。

photos by Takashi Matsukawa, Tomomi Kasumi

デザインを含む「ものづくり」に対する同調の心

フリーランスになり…というよりは「さすらいのデザイナー」という感じでひとりふらふらする期間も長くなり、いろいろな人と出逢うなかでもデザインのしごとをさせてもらっているなかで、ふとおもうことがあるので書きたくなった。

「ものをつくる」ということ

「ものをつくる」といってもわたしの場合に長けているのは、「だれかの想いをかたちにすること」のようです。
なので、だれかの想いがなければかたちにはならない。し、その想いがぶれぶれであってもかたちにならない…というかその場合はわたしがふりまわされてしんどいおもいをします。

「だれかの想い」に対する同調

言い換えると、その「想い」にかなり入り込みます。
「これをつくりたい!」という具体的なものよりは

  • なぜそれをつくりたいのか
  • それをつくってどうしていきたいのか
  • それが世の中のためにどう貢献していくのか

といったことを聞いて、その「心」に同調します。
そしてできるだけその立場にたった上で、どういう表現が人に伝わりやすいのかというのを試行錯誤してかたちにします。

なので、そもそもそのプロジェクトや商品に同調できないと、かたちになりません。
たとえば、わかりやすく誇張して言うと、地球環境を汚染しつづけるものを生産しているだとか、人の心をあざ笑うような商品とか、、

また、その人の心がきれいかどうか、というのも重要です。
真摯にそのプロジェクトや商品に向かい合っているか。
たとえ冗談であっても、じぶんのプロダクトや商品をバカにするような言葉を口にする人の想いは、かたちにはできません。

さらにいうと、ビジネス色の強いものも苦手です。
だれしもたくさんのお金がほしいという気持ちはあるかもしれませんが、それがメインの目標になっているとどうしても人間のいやな面が目についてしまう。
お金は二の次、草の根的にどうしてもこの商品や想いを世に打ち出していきたい、そういう人に同調しやすいです。

同調するときと、「同調した」と錯覚するとき

同調すると、ぴったり合う場合はだいたいどんな場合でも一発OKで進んでいきます。
たまにちょっとした方向性のかんちがいとなることもありますが、それはだいたいはこちらのヒアリングミスで、その後の軌道修正で問題なく進みます。
いちばんしんどいのは、同調した…と見せかけられて、実はちがった場合。
ヒアリング時に、お客様のほうが心を開ききっていない場合や、「実は裏にちがう意図があった」という場合はこういうことが多く、その後ふりまわされてしまう(と感じる)ことが多いです。

あくまでわたしの感じる気持ちなので、お客様はふりまわしたとは思われていません。
でも度重なる「そうじゃない」という言葉は、真意を聞いていないので理解できません。それは、同調しようとしているわたしの心に重くのしかかります。

できれば、すべて心を開ききって相談してほしいです。
もし、裏に言えないような意図があるような場合は、言ったものをそのままつくってくれるような他のデザイナーさんに相談してください。

逆に、同調せずにデザインをする場合はあるのか?と考えると、たぶんないですね。
お金のために生活のために、よくわからないものをつくることほどつらいことはありません。

なにが言いたいかというと

と、そんなわたしなので、たぶんお客様側からしてもめっちゃめんどくさい人です。笑

今まではあまりそういう面は外に見せず、さらっとつくれるふうに動いてきたのですが、それもだんだんしんどくなってきたので、やめます。笑笑

そこまで同調するデザイナーといっしょにものをつくりたい人がいたら、ぜひよろしくお願いいたします。
いいものつくる自信はありまする。